屋根
屋根は、住まいの中で最も風雨にさらされる場所。ズレやヒビ割れなどがあると雨漏りの原因になります。 普段見えにくいからこそ、定期的なチェック、メンテナンスが必要です。
■屋根リフォームの方法
●塗り替え
彩色スレートなどの表面塗装を塗り直す方法。屋根材も下地材も
あまり傷んでいない場合に行います。塗装の種類で耐久性が異なります。
●重ね葺き
彩色スレートなどの屋根材で、屋根は傷んでいるが下地材がしっ
かりしている場合。軽量の金属屋根材などを既存屋根に重ね張りする方法。
●葺き替え
屋根材の傷みが激しい場合に、既存屋根材を撤去して新しい屋根材を葺きます。
下地のやり直しも含めて検討します。
外壁
外壁材はモルタルに代表される湿式工法と、サイディングなどの乾式工法があります。素材や立地条件で点検時期は異なりますが、
3~5年おきに汚れ、カビ、色褪せ、色落ち、
反りなどをチェックしましょう。
■外壁リフォームの方法
●塗り替え
モルタルやサイディングなど塗装が必要な外壁材を塗り直す方法。
●重ね張り
既存の壁材の上に新しい外壁材を張り増しする方法。
●張り替え
既存の壁材を撤去して新しい外壁材に張り替える方法。
素材別屋根材の特徴
種類 |
特徴 |
メンテナンス |
製品例 |
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粘土瓦 |
粘土をプレス形成した瓦形の素地に釉薬をかけて高温で焼いたものが「陶器瓦」。 |
ずれ、割れ、漆喰の劣化を確認します。地震や台風でズレることがあるので、年に一度は点検して、ズレは速やかに補修します。 |
伝統的な瓦の良さを活かした地震や台風に強い防災平板瓦。 |
彩色 |
本来のスレートは玄昌石を材料とした天然スレートで、黒く艶のある自然の色や重厚感が特徴。 |
ずれ、割れ、はがれ、浮き、褪色、鉄部のさびを確認します。製品により差がありますが、色褪せ時の再塗装は8~10年をメドに。 |
ベーシックな横一文字葺きのスレート屋根材。 |
金属系 |
金属系の屋根材といえば、カラートタン(亜鉛メッキ銅板)が一般的でしたが、錆びやすいので、最近は耐久性のあるガルバリウム銅板(亜鉛アルミ合金メッキ銅板)が主流になっています。 |
褪色、さび、浮き、継ぎ手のゆるみを確認します。特にさびは、耐久性を損なうので、錆びる前に塗り替えして下さい。トタン屋根は3~4年、ガルバリウム銅板は7~8年をメドに。 |
既存屋根材の上からかぶせ葺きする「ガルバリウム銅板」の屋根材。 |
セメント瓦 |
セメントと細骨材(砂)のモルタルを原料に作った瓦を「プレスセメント瓦」といいます。 |
割れ、浮き、コケの発生、表面の劣化を確認します。痛み、色褪せが気になる場合は、7~8年をメドに塗り替えを。 |
無機塗装採用により色あせしにくい優れた耐候性を実現した屋根材。 |

素材別外壁材の特徴
◆自分でできる外壁の傷み具合チェックポイント
外壁は屋根に比べ、傷み具合を気軽にチェックできます。早めに補修すれば、取り返しのつかない内部までの劣化が進まず、建物自体が長持ちします。
ここでは、誰でもできる外壁のチェック方法をご紹介しましょう。用意するのはカッターナイフとセロハンテープ。
まず、塗膜の汚れを拭き、カッターナイフで長さ3cmの×印のキズを付けます。その上からセロハンテープを貼り、10秒経ったら剥がします。
このとき、塗膜がセロハンテープに付着したら、塗替えが必要です。
モルタルやコンクリートの傷み具合は名刺を用意してチェックします。ひび割れた部分に名刺が余裕で入るようなら補修が必要です。
ちなみに割れ目の幅が1cm以上を越えている場合は、下地や内部まで劣化している可能性がありますので補修が必要です。
種類 |
特徴 |
メンテナンス |
製品例 |
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モルタル |
セメントと砂を混ぜて水を加えて練ったモルタルを下地に、樹脂系の塗料を吹き付けしたり、コテやローラーで模様を付けて仕上げます。 |
汚れ、褪色、亀裂などを確認します。製品により差がありますが、再塗装は7~8年をメドに。 |
アクリル系樹脂塗料の吹き付け仕上げ。 |
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タイル |
粘土を主原料に各種鉱物を混ぜて板状に形成・焼成したもの。耐候性、耐久性、耐火性に優れています。 |
色落ちや劣化の心配がないので、基本的にはメンテナンスはほとんど不要です。 |
タイルをベース材支持部に引っ掛けて接着剤で張る乾式工法。施工性を高めて、タイル独自の高級感も表現。 |
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サイディング |
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■窯業系サイディング |
